杉並区地域包括支援センター ケア24善福寺
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荻窪中学校福祉体験授業

  • 2020年02月20日 21時04分
    ブログ

2月15日に荻窪中学校の「福祉体験授業」に行ってきました。

毎年行われている授業で、「手話体験」「セラピードッグ」「義足体験」など様々な授業が行われています。

その中で、ケア24善福寺は「高齢者疑似体験」「車いす体験」「福祉用具体験」を担当させていただきました。

 

①高齢者疑似体験

ゴーグルをつけて目を見えづらくしたり、膝や肘にサポーターをつけて関節を曲がりづらくしたりして、

身体の動かしづらさを体験してもらいます。

この状態で4階から2階まで移動し、国語のテストをしてもらいました。

「目が見えづらくて問題が読めない!」「字が書きづらい!」など皆さん四苦八苦されている様子でした。

 

②車いす体験

 

福祉用具業者の(株)ヤマシタのスタッフさんにご協力をいただき、2人1組で車いすに乗る体験、

車いすを押す体験をしてもらいました。

車いすに乗っている方は「右麻痺」の設定です。

スロープを上ったり、トイレに見立てたイスに移乗してもらったりしました。

中でもいちばん大変だったのは・・・

坂道の昇降でした。

20m弱の坂道で、いつも生徒さん達が元気に上り降りしている昇降口の坂道。

でも・・・

車いすを押して上るのはとっても力が必要です。

1cmくらいのちょっとした段差で止まってしまうことが多く、「こんなに大変なの!?」と

口々にぼやいていました。

乗っている方も、坂道を下る時に「後ろが見えないから、どうなっているかわからない!」「思ったより速い!」など

恐怖心を感じる場面もあったようです。

普段何気なく生活していると気にならない場所でも、車いすに乗り、視線を変えて見てみるとたくさんの障害が

あるということに気づいてもらうことができました。

 

③福祉用具体験

福祉用具業者の(株)ヤマシタのスタッフさんに講義と物品貸出をしていただきました。

今回はパラマウントベッドの介護用ベッド「楽匠Z」をご用意いただきました。

従来の介護用ベッドは「背上げ」「膝の角度調整」「高さ調整」が主な機能でしたが、

「楽匠Z」は「ベッド自体が傾斜する機能」がついています。

背上げをする時の身体のずり落ちをおさえ、骨盤の安定した姿勢で身体を起こしてくれたり、

ベッドの傾斜によりフットボード側が低くなるため、ベッドで過ごしている時に天井方向に

向いがちだった視線が生活空間に向かいやすくなるといった特徴があるそうです。

 

ベッドに寝て動かす体験だけだとつまらないので、今回は自分でリモコン操作をし、「床と水平になったと

思うところでストップする」というプチ競争をしてもらいました。

経験してみないとわからないのですが、ベッドの背を一気に下げて平らにすると、ベッドに寝ている方は

「ベッドが水平より下がっている」と感じてしまうそうです。

頭が水平より下がった感覚でずっと寝ているというのは想像しただけでもなんとも気持ちが悪くなりますよね・・・。

 

このことを言わずにプチ競争してもらったところ、30度以上背上げされた状態なのに「水平になった!」と思って

ベッドをストップさせる生徒さんが続出しました。

皆さん「なんで!?」とビックリされていました。

 

なお、このような感覚に陥らないためには、一気にベッドを平らに戻すのではなく、背が少し上がっている状態で

休んでからさらに背を下げるとよいそうです。

実際に介護をする場面で気を付けてみてください。

中学校1年生向けの授業で、主には「楽しみながらの体験」となりましたが、高齢の方や障害のある方の中には、

街中や家の中の至るところで不自由を感じていらっしゃるということの気づきになってもらえていれば嬉しいです。

これからも「誰もが住み慣れた地域で自分らしい暮らし」を続けられるよう、私たちも地域の一員として

微力ながらお手伝いさせていただきたいと思います。

 

【ケア24善福寺:塩澤】