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「杉並・老後を良くする会」が40年の歴史に一つの区切りをつけるという。「安心して老いることのできるまちづくり」を進める住民運動が母体となってサンフレンズは、1994年に誕生した。首都圏の高齢化が本格的に進むのはこれからである。大都市では次第に「地縁、社縁、血縁」が崩壊をみせ、家族の絆が薄れてきている。そこに単身化の時代も顔をのぞかせ「一人ぼっち」が他人事でなくなってきている。

 「杉並・老後を良くする会」は、理論的には「今こそ出番」なのだが、40年前の中心的世代を支える、次の世代が育ってきていない。長年の支え手を支えていく仕組みやあり方が問われているとみなければならない。新たな仕組みや在り方をつくっていくことがサンフレンズに託されていることを肝に銘じておきたい。

 介護保険制度(20004月施行)は住民運動の担い手たちに夢を与え、「介護の社会化」を進め、地方自治の試金石にすると言ってきた。しかし、与えた夢と現実のギャップは年々開いている。気にしていることの一つは、特別養護老人ホームの待機者が多く、増えていることである。しかし、家族介護者への支援がなく、在宅介護をしやすくする居住福祉からの対策も見るべきものがない。住み慣れた家を離れ「介護付き有料老人ホーム」に入るかどうかはよほどのことになる。しかも、多額のお金が必要だ。せっかく入っても、悪質な「介護ビジネス」に翻弄されることもある。我々、社会福祉法人が小規模特別養護老人ホームをつくり、特別料金をとらないで適正に運営すると、毎年数千万円の赤字になる。その主なものは人件費であり、現行の職員配置基準では「個室・ユニット型」介護が法人の持ち出しになる。介護の適正水準の介護報酬が支払われないことから、充分な介護をしたいと考えながら、介護報酬の低さに苦しまなければならない。全国的にみると、介護福祉士という国家資格であり、保健・福祉の専門職なのに全労働者の離職率を上回る離職となっている。多くの事業者が年間を通して採用試験を行い人材を何とか埋め合わせている。いまや、介護福祉士養成校の多くは定員割れになり、経験枠での有資格者が多くなり、さらに養成校が定員を割るという悪循環になっている。このような方法で、良質な人材をどこまで確保できるか。実に深刻な問題になっている。

 介護は非営利から営利型へ、市場原理主義にゆだねられ、高齢者は地域でバラバラに「介護商品」の顧客として「お客様」として扱われている。「一人ぼっち」で「つながり」を「介護商品」に求め絆を失った人たちが増えている。サンフレンズは、杉並の、顔の見える地域で近所同士のつながりを利用し、困り事や暮らしのこと、お付き合いを「困った時のSOS地域で恩送り」という事業を始めている。サンフレンズは、法人の理念から、利用者を「商品の顧客」とは見ていない。利用者の自己実現や、お互いの立場を尊重し、対等の関係で介護を考え、安心して暮らせる杉並に皆さんと一緒にしていこうと考えている。引き続きのご支援をお願いいたします


2012年2月
社会福祉法人サンフレンズ
理事長 大友信勝





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